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【医師監修】赤クマとは?原因と見分け方、脱脂で変わるケース・残るケース

「目の下が赤っぽくて、しっかり寝た朝でも疲れて見える」

「赤クマの治し方を調べても、青クマや黒クマの話ばかりで、自分に当てはまるのかわからない」

「クマ取りの脱脂を受ければ、この赤みもなくなるのだろうか」

目の下の赤みは、青クマとも茶クマとも違う見え方をするので、ご自分のクマがどれに当たるのか迷う方が多いところです。調べるほどわからなくなってしまうのも、無理のないことだと思います。

この記事は、形成外科専門医として20年以上まぶたの治療を専門に行ってきたDr.簗(やな)由一郎監修のもと、赤クマの原因と見分け方、そして治療の考え方についてご説明しますね。

赤クマはなぜ赤く見えるのか、鏡の前でどう見分けるのか。脱脂の手術で変わるケースと、赤みが残るケースはどこで分かれるのか。紫クマと呼ばれる状態のことも含めて、正直にお伝えします。

も く じ

赤クマとは|目の下が赤っぽく見える仕組み

目の下に淡い赤みがにじんでいる目元

赤クマとは、目の下が赤みを帯びて見える状態のことです。皮膚そのものに色がついているのではなく、皮膚の下にある筋肉の赤みが透けて見えています。

目の下は、表面から奥へ、次の順に重なっています。

  • 皮膚:顔のなかでも特に薄く、厚さはおよそ0.6ミリといわれています
  • 眼輪筋(がんりんきん):目を閉じるときに働く、赤みのある薄い筋肉です
  • 眼窩脂肪(がんかしぼう):眼球のまわりでクッションの役目をしている脂肪です

いちばん奥の眼窩脂肪が前に押し出されると、手前にある眼輪筋が内側から押されます。すると、筋肉の赤みが薄い皮膚ごしに透けて見えるようになります。これが赤クマです。

細い血管が広がって赤く見えている場合もあります

赤みの正体が筋肉ではなく、皮膚のすぐ下にある細い血管のこともあります。血管が広がっていると、ふくらみがほとんど無くても目の下が赤っぽく見えます。

この2つは対処の考え方が違います。どちらなのかを考えるときは、赤みの下にふくらみがあるかどうかが手がかりになります。

紫クマと呼ばれるのは、どんな状態か

皮膚がとくに薄い方では、筋肉の赤みに、血管の青みが重なって見えます。赤と青が混ざるので、紫っぽい色になります。これが紫クマと呼ばれる状態です。

紫クマは、赤クマとまったく別のものというより、皮膚の薄さが強く出たときの見え方だと考えていただくとよいと思います。なお、クマの呼び名に統一された決まりはなく、青クマのことを紫クマと呼んでいるところもあります。

赤クマの見分け方|青クマ・黒クマ・茶クマとの違い

手鏡を見ながら頬の皮膚をそっと下に引き、目の下の色を確かめる女性

クマはよく青・黒・茶の3つに分けられますが、赤クマを加えて4つで考えると、ご自分の状態を整理しやすくなります。赤クマは筋肉の透け、青クマは血管の透け、黒クマはふくらみやくぼみが作る影、茶クマは皮膚の色素沈着です。

明るい窓のそばで鏡を持ち、次の動きを試してみてください。

  • 頬の皮膚を指でそっと下に引く:赤みが増すなら、赤クマの要素があります
  • 目の下を横にそっと引く:色が薄くなるなら、青クマの要素があります
  • 顔ごと上を向いて鏡を見る:色が薄くなるなら、影による黒クマの要素があります
  • どう動かしても色が変わらない:色素沈着による茶クマの要素があります

引くときは、皮膚がわずかに動くくらいの力で十分です。強く引っぱると、それ自体が刺激になってしまいます。

赤クマと黒クマは、重なっていることが多いです

実際には、ひとつの種類だけという方のほうが少数です。なかでも赤クマと黒クマは、よく一緒に見られます。

どちらも、眼窩脂肪の押し出しが背景にあるからです。押し出された脂肪は、筋肉を押して赤みを透けさせると同時に、ふくらみとなってその下に影を落とします。顔を上に向けると影は薄くなるのに赤みは残る、という方は、この重なりが考えられます。

青クマとは、色だけでは区別しにくいことがあります

赤みが強く見えるか、青みが強く見えるかは、その日の体調や照明でも変わります。一度のチェックで決めつけないでください。青クマについては、こちらの記事で詳しくお伝えしています。

セルフチェックはあくまで目安です。「どれにも当てはまる気がする」と感じたら、混ざっているということかもしれません。

赤クマができる原因

パソコン作業で目が疲れ、目頭を押さえる女性

赤クマの原因は、ご自分では変えにくいものと、日によって動くものに分かれます。

  • 眼窩脂肪の押し出し(生まれつきの骨格、年齢による支えのゆるみ)
  • 皮膚の薄さ(体質、年齢による変化)
  • 目の酷使や疲れ(赤みが濃く見える日がある)
  • こする刺激(その場の赤みと、あとに残る色)

押し出しと皮膚の薄さは、体質と年齢によるものです

眼窩脂肪は、手前にある膜や筋肉に支えられています。骨格の関係で生まれつき脂肪が前に出やすい方は、10代や20代でも目の下が赤っぽく見えることがあります。年齢を重ねて支えがゆるんでくると、30代や40代で急に気になり始める方もいらっしゃいます。

皮膚の薄さにも個人差があります。もともと色白で皮膚が薄い方は透けやすく、年齢とともにハリが失われると、さらに透けやすくなります。

目の疲れとこする刺激は、赤みを濃く見せます

長時間パソコンやスマートフォンを見たあとや、寝不足が続いた日に、赤みが濃く見えるという方は多いです。目のまわりの血のめぐりやむくみの具合で、透けて見える色の濃さが変わるためと考えられます。

こする刺激も見逃せません。目をこすると、その場で赤みが強くなります。くり返せば皮膚に色素沈着が起き、赤クマの上に茶クマが重なってしまいます。

セルフケアで変わること、変わらないこと

蒸しタオルを目元にのせて休む女性

赤クマのセルフケアは、届くところと届かないところの境目がはっきりしています。

変えられるのは「濃い日」の回数です

目の疲れや血のめぐりで赤みが濃くなっている分は、暮らし方で減らせます。

  • 画面を見る作業は、1時間に一度は目を休める
  • 寝る前のスマートフォンを控えて、睡眠時間を確保する
  • 目が疲れた日は、蒸しタオルなどで目元を温めて休ませる(熱すぎない温度で、こすらずにそっと置く)
  • かゆいときは、こすらずに冷やす

これで赤みそのものがなくなるわけではありませんが、「今日は特に濃い」という日は減らせます。

変えられないのは、押し出しと皮膚の薄さです

前に押し出された眼窩脂肪は、マッサージをしても、温めても、元の位置には戻りません。皮膚の厚みも、塗るもので大きく変えるのは難しいのが正直なところです。

毎日ていねいにお手入れしているのに赤みが変わらないのは、努力が足りないからではありません。お手入れが届かない深さに原因があるからです。ご自分を責める必要はないのです。

強いマッサージは、色を足してしまいます

赤みを散らそうとして、目の下を強くもんだり、こすったりするのは避けてください。摩擦は皮膚に炎症を起こし、色素沈着、つまり茶クマのもとになります。目の下に触れるときは、指の腹でそっと置く程度にしてください。

暮らしを整えても見え方が変わらず、毎朝のメイクが負担になっているようであれば、一度診察を受けていただく段階だと思います。

赤クマの治療|脱脂で変わるケース・残るケース

診察で手鏡を使って目の下の状態を一緒に確かめる手元

赤クマの治療は、赤みの原因が「押し出し」なのか「透け」なのかで、考え方が変わります。順番にご説明しますね。

脱脂で変わることが期待できるケース

眼窩脂肪の押し出しがあり、それが筋肉を押して赤みを透けさせている場合は、下眼瞼脱脂術(かがんけんだっしじゅつ)が選択肢になります。まぶたの裏側から行う方法を経結膜脱脂法(けいけつまくだっしほう)と呼び、健康保険が使えない自費診療です。

まぶたの裏側から脂肪を取り出すので、皮膚の表面に傷は残りません。脂肪による圧迫が減ることで、赤みが目立ちにくくなることが期待できます。黒クマが重なっている方では、ふくらみによる影も同時にやわらぐことがあります。

ただし、赤クマに対する脱脂は「改善が見込める場合がある」という位置づけです。影が主体の黒クマにくらべると、変化の出方には幅があります。

脱脂をしても赤みが残るケース

脱脂のあとも赤みが残る方がいらっしゃいます。主な理由は2つです。

ひとつは、皮膚がとても薄い場合です。脂肪による圧迫が減っても、皮膚が薄ければ筋肉の色は透けたままになります。押し出しを取っても、透けやすさそのものは変わらないからです。

もうひとつは、押し出しが残っている場合です。脂肪の取り方が足りないと筋肉への圧迫が続き、赤みの原因がそのまま残ります。

かといって、たくさん取ればよいわけではありません。取りすぎれば目の下がくぼみ、今度は影ができてしまいます。どこがどれだけ出ているかを見て、バランスよく切除することが大事だと私は考えています。

脱脂のあとにクマが残って見える理由については、こちらの記事で詳しくお伝えしています。

なお、細い血管の広がりが赤みの主な原因で、ふくらみが無い場合は、脂肪を取っても赤みは変わらないと考えられます。こちらは皮膚科や美容皮膚科で相談する領域で、私は直接担当していません。

皮膚の薄さによる透けには、戻し脂肪注入を併用する方法があります

皮膚が薄くて透けている紫クマのタイプには、経結膜脱脂に脂肪注入を組み合わせる方法があります。脱脂で取り出したご自身の脂肪を細かく処理して目の下に戻す方法で、戻し脂肪注入とも呼ばれます。これも自費診療です。

脱脂した脂肪は量が少ないので、ボリュームとしての効果を多く期待することはできません。ただ、脂肪にはさまざまなサイトカイン(細胞から出て、情報を伝えるたんぱく質)が含まれています。その影響で肌の質感が改善する印象を、私は受けています。

脂肪を細かく処理すると、皮膚の薄い部分にも注入できるようになります。そのため、皮下が透けて赤みを帯びる紫クマの症状に、改善が期待できます。

費用についての私の感覚も、正直にお伝えしておきます。追加で何十万もするのであれば躊躇しますが、+数万円であれば悪くない手技だと考えています。

注入した脂肪がすべて定着するわけではありませんし、腫れや内出血、注入した部分の凹凸や左右差が出る可能性もあります。効果の出方には個人差があります。

ヒアルロン酸注入について

目の下のくぼみには、一般にヒアルロン酸注入(自費診療)が使われることがあります。ヒアルロン酸も悪くはないと思っているのですが、私は異物を体内に注入することにどうしても抵抗があり、採用していません。ご相談があれば、信頼できる先生をご紹介します。

目の下は皮膚が薄いため、注入したものが青白く透けて見えることや、内出血が出ることがあります。効果の出方にも個人差があります。

手術の前に知っておいていただきたいこと

経結膜脱脂法は、皮膚を切る手術にくらべるとダウンタイムは短めです。それでも手術ですから、次のようなことが起こりえます。

  • 腫れや内出血が出る
  • 脂肪を取りすぎて、目の下がくぼむ
  • 左右の仕上がりに差が出る
  • 取り残しがあり、ふくらみや赤みが残る

効果の出方には個人差があり、赤みがどこまで変わるかを、手術の前に言い切ることはできません。腫れや内出血が何日くらい続くのかは、こちらの記事で日を追ってご説明しています。

Dr.やなが赤クマのご相談でお伝えしていること

赤クマのご相談をいただいたとき、私はまず、色の内訳を分けてお伝えするようにしています。

  • あなたのクマは、赤(透け)・黒(影)・青(血管)・茶(色素)のどれが、どのくらいあるか
  • そのうち、手術で変えられるのはどの部分か
  • 残る部分には、どんな選択肢があるか

たとえば、赤みの半分が押し出しによるもので、残りが皮膚の薄さによるものだとします。その方に、脱脂だけで赤みがすべてなくなるような説明をすれば、手術のあとにがっかりさせてしまいます。変わる部分と残る部分を、手術の前に分けてお話しすることが大切だと考えています。

ふくらみがほとんど無い方に、脱脂をおすすめすることはありません。押し出しが無いのに脂肪を取れば、赤みは変わらないまま、くぼみだけが残るおそれがあるからです。必要最小限の治療をご提案するのが、私のモットーです。

ふくらみとその下のくぼみの差が大きい方では、脂肪を取るのではなく移動させるハムラ法(自費診療)が候補になることもあります。「ハムラか脱脂か」に唯一の正解はありません。どちらも腫れや内出血をともなう手術ですので、目の下の状態、費用、ダウンタイム、リスクを並べて、一緒に判断していきます。

高額な手術へのご誘導は一切いたしません。私が採用していない治療のほうが合っていると判断したときは、その旨をお伝えして、信頼できる医師をご紹介します。メリットもデメリットも正直にお伝えするのが、医師として誠実な態度だと考えています。

よくある質問

赤クマについて、よくいただくご質問にお答えしますね。

コンシーラーで隠すなら、何色がよいですか

メイクは私の専門ではありませんが、赤みには黄色みのあるベージュやイエロー系が合わせやすいと、一般にいわれています。

医師の立場からお願いしたいのは、色よりも落とし方です。カバー力の高いものほど落としにくく、ついこすってしまいます。こする刺激は色素沈着を招きますので、なじませて流すことを意識してください。

脱脂をすると赤みは消えますか。いつ頃わかりますか

押し出しが主な原因であれば、赤みが目立ちにくくなることが期待できます。ただ、皮膚の薄さによる透けが大きい方では、赤みが残ることがあります。「消えます」とお約束できる手術ではありません。

手術のあとしばらくは、腫れや内出血の色が重なるため、元の赤みと区別がつきません。落ち着いて評価できるのは、手術から1〜3ヶ月ごろが目安です。

赤クマは、放っておくと悪くなりますか

赤クマそのものは病気ではありませんので、急いで治療しなければならないものではありません。気にならなければ、そのままで差し支えありません。

ただ、年齢とともに支えがゆるむと、眼窩脂肪の押し出しは少しずつ進むことがあります。そうなると、赤みにふくらみの影が加わり、黒クマが重なってきます。こする癖が続けば茶クマも加わりますので、こすらない習慣だけは早めに身につけておいてください。

片方だけ赤いのですが、大丈夫でしょうか

眼窩脂肪の出方や皮膚の厚みは、左右でまったく同じではありません。以前から片方だけ赤みが強い、という程度の左右差はよくあることですので、ご安心ください。

一方で、次のような場合はクマではなく、皮膚や目の炎症など別の原因が考えられます。早めに眼科や皮膚科を受診してください。

  • 数日のうちに、急に片方だけ赤くなった
  • 腫れ、痛み、かゆみ、熱っぽさをともなう
  • 皮膚がかさついたり、ただれたりしている
  • 見え方に変化がある、目やにが増えた

まとめ|赤クマは「押し出し」と「透け」を分けて考える

最後に、この記事の要点を整理します。

  • 赤クマは、眼窩脂肪に押された眼輪筋の赤みが、薄い皮膚ごしに透けて見える状態
  • 頬の皮膚をそっと下に引いて赤みが増すなら、赤クマの要素がある。黒クマと重なっていることが多い
  • 皮膚がとくに薄いと、赤みに青みが重なり、紫クマと呼ばれる見え方になる
  • セルフケアで減らせるのは「濃い日」の回数。押し出しと皮膚の薄さは変わらない
  • 押し出しが原因なら、経結膜脱脂法(自費診療)で赤みが目立ちにくくなることが期待できる
  • 皮膚の薄さによる透けは脱脂だけでは残りやすく、戻し脂肪注入の併用が選択肢になる

赤クマの治し方を探すときは、「脱脂をするか、しないか」より先に、赤みのうちどれだけが押し出しで、どれだけが透けなのかを知るところから始めてください。

効果や経過には個人差があります。ここでお伝えした内容は一般的な目安で、実際の判断には診察が必要です。正確な診断は、形成外科・眼科などの専門医にご相談ください。

目元のお悩みは、どんな小さなことでもかまいません。「自分のクマが赤クマなのかだけ知りたい」というご相談も大歓迎です。無理な勧誘はいたしませんので、無料相談フォームからお気軽にお声がけください。

まぶた手術を得意とする形成外科Dr.簗(やな)由一郎

監修:簗 由一郎

形成外科専門医の簗(やな)由一郎です。眼瞼下垂などの「まぶたの手術」を専門に、埼玉・東京の医療機関で診療しています。20年以上の経験と技術で、自然で負担の少ない治療を心がけています。お悩みがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

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形成外科専門医Dr.やなが運営する、まぶた・目の下のたるみ・クマ・眼瞼下垂治療の専門WEBメディア。埼玉・東京・茨城の10院以上で、目の下のたるみ取り・クマ取り・眼瞼下垂手術を専門に保険適用で治療します。自費の場合も、なるべく負担のないように低価格で医療をご提供したいと思い、まぶたの悩み専門メディアを立ち上げました。