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【医師監修】眼瞼下垂手術後、洗顔・入浴・運動はいつから?日常動作の再開目安まとめ

「眼瞼下垂の手術を受けたけれど、今日から顔を洗っていいのかわからない」

「湯船に浸かりたいけれど、まだ我慢したほうがいい?」

「ジムを1週間休んだ。そろそろ再開して大丈夫だろうか」

手術そのものより、術後の暮らし方に迷っている方は本当に多いです。説明は受けたはずなのに、いざ家に帰ると「これはやっていいんだっけ」と手が止まってしまう。だれもが通る戸惑いだと思います。

この記事は、形成外科専門医として20年以上まぶたの治療を専門に行ってきたDr.簗(やな)由一郎監修のもと、眼瞼下垂(がんけんかすい)の手術後に、洗顔・洗髪・入浴・運動・飲酒などの日常動作をいつから再開してよいのかを、動作ごとに整理してご説明しますね。

「なぜその時期まで待つのか」という理由もあわせてお伝えします。理由がわかると、判断に迷う場面がぐっと減ります。

も く じ

眼瞼下垂手術のあと、まぶたはどんな順番で回復していくのか

ソファで穏やかに休みながら回復の日数を確かめる女性のイラスト

動作ごとの目安をお伝えする前に、まぶたが回復していく順番を押さえておきましょう。ここが頭に入っていると、再開時期の理由が自然に理解できます。

眼瞼下垂の手術は、多くの場合、局所麻酔の日帰り手術です。片目でおよそ30分から1時間ほど。そのあとの経過は、おおまかに次のように進みます。

  • 手術当日から3日ほど:腫れと内出血が強く出る時期。冷やして安静に過ごす
  • 3日〜1週間:腫れのピークを越え、少しずつ引きはじめる。1週間前後で抜糸
  • 1〜2週間:人に会っても気づかれにくい程度まで落ち着いてくる
  • 2週間〜1ヶ月:むくみが取れ、二重の幅や左右のバランスが整いはじめる
  • 1〜3ヶ月:傷の赤みが薄れ、最終的な仕上がりに近づく

日常動作の再開時期は、この流れのうち「傷がふさがるまで」と「血流を上げても腫れが悪化しない時期まで」の2つで決まります。裏を返すと、避けたいのは傷を濡らす・こする動作と、血行を一気に上げる動作の2種類だけです。

受けた手術によって、再開の目安は変わります

同じ眼瞼下垂の治療でも、術式によって傷の大きさが違うため、再開の目安も変わります。

挙筋前転法(きょきんぜんてんほう)や眉下切開法(まゆしたせっかいほう)のようにメスを使う手術は、抜糸までのケアがひとつの区切りになります。一方、切らない眼瞼下垂手術(埋没式挙筋短縮術)は糸で調整する方法で、傷が小さいぶんダウンタイムは短めです。

ただし、短いから何をしてもよいわけではありません。腫れを最小限に抑えたい時期であることは共通しています。

この記事の目安は、あくまで一般的な範囲のものです。実際には手術の内容や傷の治り方によって変わりますので、担当の医師から受けた指示がある場合は、そちらを最優先にしてください。

洗顔・洗髪はいつから?当日からできること、待つこと

目のまわりを避けて泡でやさしく顔を洗う女性のイラスト

いちばん多いご質問がここです。順番にお答えしますね。

洗顔は当日から。ただし患部は濡らさずに

洗顔そのものは、手術当日から可能です。ただし条件があって、手術した部分は濡らさないようにしてください。目のまわりを避けて、頬から下やおでこを、泡でやさしく洗うイメージです。

拭くときも大切です。タオルでゴシゴシこすらず、軽く押し当てて水分を吸い取ってください。まぶたはもともと顔の中でいちばん皮膚が薄い場所で、術後はさらにデリケートになっています。

アイメイクは1週間後からが目安です。メイクの再開については、専用の記事で詳しくお伝えしています。

洗髪は翌日以降。前かがみより「上向き」で

洗髪は、翌日以降にシャワーで、というのが基本的な流れになります。このとき気をつけたいのが姿勢です。

前かがみで頭を下げると、顔に血が下がって腫れが強く出やすくなります。美容室のシャンプー台のように、上を向いた姿勢で洗うほうがまぶたには優しいです。ご家族に洗ってもらえる環境があれば、数日はお願いしてしまうのもひとつの手です。

お湯の温度も、熱すぎないぬるめにしてください。頭皮の血行が一気に上がると、まぶたの腫れにも響きます。

抜糸のあとに変わること

1週間前後の抜糸が済むと、傷を濡らすことへの制限はゆるみます。顔全体を普通に洗えるようになり、洗髪の姿勢もそこまで神経質にならなくて大丈夫です。

ただし、傷あとをこすることだけは、もうしばらく避けてください。赤みが落ち着くまでの1〜3ヶ月は、刺激を与えないほうが傷はきれいに治ります。

シャワー・入浴・サウナはいつから?

脱衣所の棚に置かれたバスタオルとバスローブ、奥に見えるシャワーと湯船のイラスト

お風呂は「体を清潔にすること」と「血行を上げること」が同時に起きるので、段階を分けて考えます。

当日は湯船を控え、シャワーは翌日から

手術当日は、湯船に浸かるのは控えてください。シャワーは翌日から可能というのが一般的な目安です。患部を濡らさないよう気をつけながら、短時間で済ませましょう。

当日どうしても汗を流したい場合は、首から下だけのシャワーや、蒸しタオルで体を拭く方法で乗り切っていただくことが多いです。

湯船は「ぬるめ・短時間」から戻していく

湯船に浸かる場合は、ぬるめのお湯に短時間だけ。長風呂と熱いお湯は避けてください。体が温まりすぎると血流が増え、腫れや内出血が長引く原因になります。

目安としては、抜糸が済んで傷が落ち着いてから、普段どおりの入浴に戻していくと安心です。それまでは「ゆっくり温まる時間」ではなく「さっと洗う時間」と割り切っていただくのがよいと思います。

サウナ・岩盤浴・温泉・プールは後回しに

サウナや岩盤浴は、血行を一気に促進するため控えてください。せっかく引きはじめた腫れが戻ってしまうことがあります。

温泉やプールは、血行の問題に加えて、傷口から細菌が入る感染のリスクもあります。傷が完全にふさがるまでは避けていただきたい場所です。再開の時期は傷の治り方によって差がありますので、診察のときに確認してください。

「リラックスしたいのに」と残念に思われるかもしれません。ですが、ここで数週間待てるかどうかで、腫れの引き方は変わってきます。

運動はいつから?強度別の再開の目安

並木道をゆっくり散歩する女性のイラスト

運動は「心拍数が上がるかどうか」で線を引くと考えやすいです。

散歩・軽い家事は翌日から

ゆっくり歩く、家の中を片づける、といった軽い動作は翌日から問題ありません。むしろ、まったく動かずに過ごすより、無理のない範囲で日常を送るほうが体のためです。

ただし、洗濯物を干す、高い場所の掃除をするなど、上を向いたり力を入れたりする動作は、術後2〜3日は控えめにしてください。ご家族に協力をお願いできると安心です。

ジョギング・筋トレ・ヨガは1〜2週間後から

心拍数が上がる運動は、少なくとも抜糸までの1週間、できれば2週間程度は避けるほうがよいでしょう。ジョギング、筋トレ、ヨガのように呼吸が深くなる運動が対象です。

血圧が上がると、患部の出血や腫れのリスクが高まります。「軽く走るだけなら」と思われるかもしれませんが、この時期の数日の我慢が、あとの回復の速さにつながります。

水泳・球技・格闘技はさらに慎重に

水泳はプールの水による感染のリスクがあるため、傷がしっかり閉じるまで待ってください。球技や格闘技のように、ボールや相手の体がまぶたに当たる可能性がある運動は、さらに慎重に考えます。

再開の時期は競技や傷の状態で変わりますので、自己判断せず、診察で相談していただくのが確実です。

見落としやすい6つの動作|飲酒・喫煙・運転・コンタクト・寝る姿勢・美容施術

テーブルに並んだワイングラス・車の鍵・コンタクトレンズケース・枕・眼鏡のイラスト

洗顔や入浴ほど話題にならないけれど、実は腫れに影響するものを挙げておきます。

  • 飲酒:アルコールは血流を促進し、腫れや内出血を悪化させることがあります。控える期間は施設の方針で幅がありますが、少なくとも1週間、腫れを早く引かせたいなら2週間程度は様子を見たいところです
  • 喫煙:血流が悪くなり、傷の治りが遅れます。可能であれば術後1ヶ月は避けるのが理想です
  • 車の運転:手術当日は運転できません。送迎の手配をしておいてください。術後数日は見え方が一時的に不安定になることがあるため、長時間の運転も避けましょう
  • コンタクトレンズ:手術後1週間程度は避けるのが目安です。再開時期はまぶたの状態によって変わるので、度数の合ったメガネを用意しておくと安心です
  • 寝る姿勢:うつ伏せや横向きで顔を枕に押しつけると、まぶたがむくみやすくなります。枕を少し高くして仰向けで眠ると、腫れが引きやすくなります
  • 美容施術:まつ毛エクステ、まつ毛パーマ、まぶたのマッサージ、目のまわりのエステは、傷が落ち着くまでお休みしてください

食事では、塩分の摂りすぎに気をつけてください。塩分が多いと体に水分がたまりやすく、むくみを助長することがあります。ラーメンや漬物、インスタント食品が続く時期は避けたほうが無難です。

「うっかりやってしまった」ときの考え方

一度だけ長風呂をしてしまった。断れない会食でお酒を飲んでしまった。そういうときに、取り返しがつかなくなるわけではありません。多くの場合、腫れが数日長く残る程度で収まります。

大切なのは、そのあとの数日をていねいに過ごすことです。冷やす、塩分を控える、頭を少し高くして眠る。それだけでも戻っていきます。

ただし、痛みや腫れが急に強くなったときだけは、様子を見ずにご連絡ください。自分を責めるより、次の一手を取るほうが回復には効きます。

決まりごとが多いように見えますが、期間はどれも一時的なものです。焦らず、経過を見守る気持ちで過ごすことも大切です。

Dr.やなが術後にお伝えしていること

私は20年以上、数千例の眼瞼下垂手術を行ってきました。そのなかで感じるのは、術後の過ごし方を細かく気にされる方ほど、「してはいけないこと」ばかりが頭に残ってしまう、ということです。

ですので私は、してはいけないことよりも、いま何を優先すべきかをお伝えするようにしています。この時期に守っていただきたいのは、傷を濡らさない・こすらない、血行を上げすぎない、この2つだけです。この2つから外れる動作は、たいてい大丈夫です。

もうひとつ。挙筋前転法で私がこだわっているのは、三角目やびっくり目にならない、自然な瞼縁(けんえん)のカーブを作ることです。手術中に患者さんご本人にも鏡で確認してもらいながら調整します。保険適用の手術でも、形成外科医として形にこだわりたいと考えています。

その仕上がりを支えるのが、術後の数週間の過ごし方です。手術は医師が担当しますが、そのあとの回復は患者さんと一緒に作っていくものだと思っています。判断に迷ったときは自己判断で進めず、遠慮なくご連絡ください。

次のような症状があるときは、予定の診察日を待たずにご相談ください。

  • 痛みが日を追って強くなる
  • 腫れが一度引いたあとに、急に強くなった
  • 傷から膿のような分泌物が出る、赤みと熱っぽさが広がる
  • 発熱がある
  • 見え方に急な変化がある

よくある質問

術後の過ごし方について、患者さんからよくいただくご質問にお答えしますね。

うっかり患部を濡らしてしまいました。どうすればいいですか?

一度濡れただけで、すぐに大きな問題になることは多くありません。清潔なガーゼやティッシュで軽く押さえて水分を取り、こすらないようにしてください。そのうえで、腫れや痛み、赤みが強くなるようなら早めにご連絡ください。慌てて消毒液をつけたり、絆創膏で密閉したりしないほうが安全です。

仕事や家事で下を向く時間が長いのですが、大丈夫でしょうか?

下を向く姿勢が続くと、顔に血が下がってまぶたがむくみやすくなります。デスクワークであれば、画面の高さを上げて視線が下がりすぎないようにする、こまめに姿勢を変える、といった工夫で負担を減らせます。前かがみでの重い物の持ち上げは、術後しばらく控えてください。

冷やしたほうがいいと聞きましたが、いつまで続ければいいですか?

冷やすのが効果的なのは、腫れが強く出る術後2〜3日までが中心です。保冷剤をタオルで包み、押しつけずにそっと当ててください。それ以降も冷やし続けると、かえって血行が悪くなって治りを妨げることがあります。切り替える時期は担当の医師に確認してください。

目薬や処方された薬は、いつまで使いますか?

処方された抗生剤や痛み止め、点眼薬は、指示された期間まできちんと使い切ってください。症状が落ち着いたからと自己判断で中断すると、感染や炎症が長引くことがあります。市販の目薬を追加したい場合も、事前にご相談いただくと安心です。

抜糸のあと、傷あとを触ってもいいですか?

抜糸のあとは、洗顔のときに軽く触れる程度なら問題ありません。ただ、指で強くこすったり、かさぶたを無理にはがしたりするのは避けてください。赤みが残っている時期の傷は刺激に弱く、こすると色素が残りやすくなります。気になっても、しばらくはそっとしておくのがいちばんです。

まとめ|迷ったら「濡らさない・こすらない・温めすぎない」

最後に、この記事の要点を整理します。

  • 洗顔は当日から。患部は濡らさず、目のまわりを避けてやさしく
  • 洗髪は翌日以降にシャワーで。前かがみを避け、ぬるめのお湯で
  • シャワーは翌日から、湯船はぬるめ・短時間から。サウナ・温泉・プールは後回しに
  • 心拍数が上がる運動は、少なくとも1週間、できれば2週間ほど控える
  • 飲酒・喫煙・運転・コンタクト・寝る姿勢・美容施術も、腫れと傷の治りに影響する
  • 判断に迷ったら、傷を濡らさない・こすらない、血行を上げすぎない、の2つを基準にする

術後の制限は、どれも一時的なものです。ここで少し慎重に過ごしていただくことが、数ヶ月後の仕上がりに返ってきます。

効果や経過には個人差があります。ここでお伝えした目安も一般的な範囲のもので、実際の再開時期は手術の内容や傷の治り方によって変わります。正確な判断は、形成外科・眼科などの専門医にご相談ください。

まぶたのお悩みは、どんな小さなことでもかまいません。「これはやっていいのか聞くほどでもない気がして」というご相談こそ、遠慮なくお寄せください。無理な勧誘はいたしませんので、無料相談フォームからお気軽にお声がけください。

手術後の腫れがなかなか引かないと感じている方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

まぶた手術を得意とする形成外科Dr.簗(やな)由一郎

監修:簗 由一郎

形成外科専門医の簗(やな)由一郎です。眼瞼下垂などの「まぶたの手術」を専門に、埼玉・東京の医療機関で診療しています。20年以上の経験と技術で、自然で負担の少ない治療を心がけています。お悩みがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

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形成外科専門医Dr.やなが運営する、まぶた・目の下のたるみ・クマ・眼瞼下垂治療の専門WEBメディア。埼玉・東京・茨城の10院以上で、目の下のたるみ取り・クマ取り・眼瞼下垂手術を専門に保険適用で治療します。自費の場合も、なるべく負担のないように低価格で医療をご提供したいと思い、まぶたの悩み専門メディアを立ち上げました。