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【医師監修】裏ハムラ法のダウンタイム目安は?過ごし方や注意点9つ

裏ハムラ法で目の下のたるみやクマを改善したい。でも、「術後の腫れはどのくらい続くの?」「仕事は何日休めばいい?」「周りの人にバレないかな?」…。

手術を受けたいという気持ちはあっても、ダウンタイムへの不安で一歩を踏み出せない方は少なくありません。「個人差があります」という回答だけでは、具体的なイメージが湧きにくいですよね。

裏ハムラ法は皮膚表面に傷跡が残りにくい施術ですが、ダウンタイムがゼロというわけではありません。腫れや内出血は一定期間続きますし、日常生活にもいくつかの制限が生じます

Dr.やなは日々の診療を通じて、ダウンタイムへの備えが不十分なまま、不安を募らせている患者さんを多く見てきました。事前に現実的な見通しをもって手術に臨んでいただきたいと考えています。

この記事では、裏ハムラ法のダウンタイムについて、期間の目安から日常生活への影響、過ごし方の注意点まで、実践的な情報を詳しくお伝えします。

これからの治療に向けて、あなたの不安が少しでも軽くなれば幸いです。

裏ハムラ法のダウンタイムはどのくらい?期間の目安

裏ハムラ法のダウンタイム目安

裏ハムラ法のダウンタイムは、一般的に腫れのピークが術後2~3日頃に訪れ、1~2週間で目立つ腫れは落ち着きます

腫れや内出血が完全に落ち着き、仕上がりが安定するまでには3~6カ月程度かかることがあります。

ただし、症状の出方や回復スピードには個人差があるため、あくまで目安として捉えてください。

裏ハムラ法とは?表ハムラとの違い

裏ハムラ法は、目の下のたるみやクマの改善を目指す美容整形手術の1つ。まぶたの裏側(結膜側)からアプローチするため、皮膚表面に傷跡が残りにくいのが特徴です。

目の下の脂肪を移動・再配置することで、若々しい目元を目指せる施術になります。

一方、表ハムラ法は皮膚表面から切開する方法で、皮膚表面に傷跡が残りますが徐々に目立たなくなります。余分な皮膚も切除できるため、皮膚のたるみが強い方に適すケースが多いです。

裏ハムラ法は表ハムラ法と比べると、皮膚を切開しない分、ダウンタイムが短く、腫れや内出血もやや軽い傾向ですが、内部組織を操作するため、症状が出ないわけではありません。

術後の症状はどう変化する?時系列で見る経過

ダウンタイム中の症状は、日を追うごとに変化していきます。具体的な経過を知っておくと、不安も和らぐのではないでしょうか。

時期腫れ内出血痛み
術後当日軽度~中等度ほとんどない〜軽度違和感程度
2~3日目ピークに達する出る場合がある違和感〜軽い鈍痛
4〜6日目ピークを過ぎる赤紫色が目立つ徐々に軽減
1週間後徐々に引いてくる黄色っぽく変化ほぼ消失
2週間後大幅に落ち着くほぼ目立たない消失
1カ月後わずかに残る程度消失なし
3~6カ月後完全に落ち着くなしなし

※表内の症状は目安であり、個人差があります。

術後当日から2〜3日目にかけては、目を動かしたときに、じんわりとした違和感や軽い鈍痛を覚える方が多いようです。「思ったより痛くない」と感じる方も少なくありません。

腫れのピーク時は、まるで泣いた翌朝のようなむくみを感じるかもしれません。そのため、できれば連休や長期休暇を利用するのが安心です。鏡を見て驚く方もいますが、これは一時的なものです。

1週間を過ぎると、ようやく「落ち着いてきたかな」と実感できる時期に入ります。気持ちにも余裕が生まれるでしょう。2週間後には「目立たなくなってきた」と感じられる方が増えてきます。ただし、最終的な仕上がりまでにはもう少し時間が必要です。

内部の組織が馴染むまでには、3~6カ月かかる場合が多いです。焦らずゆっくりと、変化を楽しむ気持ちで過ごしてください。

ダウンタイムが長引くケースもある?

多くの方は予定通りに回復しますが、中にはダウンタイムが長引いてしまうケースもあります。その原因を知っておくと、対策も立てやすくなるでしょう。

まず、感染が起こると、腫れや痛みが強くなり回復が遅れます。清潔に保つことが何より大切です。

血腫(血のかたまり)ができてしまった場合も、腫れが引きにくくなります。術後に強く目をこすったり、激しく動いたりすると、血腫のリスクが高まるため注意してください。

次に、執刀医の技術も、回復スピードに影響します。繊細な手術だからこそ、経験豊富な医師を選ぶことが重要といえるでしょう。

そして、術後のアフターケアを怠ると、回復が遅れる可能性があります。医師の指示を守り、丁寧にケアすることで、スムーズな回復が期待できます。

もし予想以上に腫れや痛みが続く場合は、早めにクリニックに相談してください。適切な対応をすることで、長引きを防げる場合があります。

以上、裏ハムラ法のダウンタイムについて、期間の目安や経過などを解説しました。個人差はあるものの、適切なケアをすれば、多くの方が順調に回復していきます。

裏ハムラ法のダウンタイム中の過ごし方や注意点9つ

裏ハムラ法のダウンタイム中の過ごし方

ダウンタイムを快適に過ごし、腫れや内出血を抑えるための具体的な方法を紹介します。重複しますが、何より大切なのは担当医師の指示に従うことです。

ここで紹介する9つは一般的なものであり、クリニックによって術後の方針が異なる場合があります。不明な点があれば遠慮なく確認してください。

患部を冷やして腫れを最小限に抑える

術後3日間(72時間)程度は、患部を冷やすことで腫れの軽減が期待できます。保冷剤や冷たいタオルを使うのが手軽です。

ただし、直接肌に当てると凍傷のリスクがあるため、必ずガーゼやタオルで包んでから使ってください。目安10~15分冷やしたら一度休憩し、また冷やすというサイクルを繰り返すのがコツです。

冷やし続けると過度に血行が悪くなり、かえって回復が遅れる可能性もあります。「ひんやり気持ちいい」程度の感覚を目安にしましょう。

術後3日目以降は、基本的に冷やす必要はなくなります。患部が熱を持っている場合のみ軽く冷やし、そうでなければ安静にしておくのが適切です。

ただし、この対応方法については、必ず医師の指示に従ってください。自己判断で行うとトラブルにつながるおそれがあります。

処方された薬は指示通りに服用する

術後には、抗生物質、痛み止め、腫れ止めなどが処方されることが一般的です。これらの薬は、感染予防や症状の軽減に欠かせません

痛み止めについては、「我慢するのが美徳」と考える必要はありません。痛みを感じたら適切に服用することで、ストレスの軽減につながります。

ただし、薬の副作用や不安がある場合は、すぐに医師に相談しましょう。また、市販の薬を併用したい場合も、必ず医師に確認してから使用してください。

薬の飲み合わせによっては、予期せぬ副作用が起こる可能性もあります。

頭を高くして寝ると腫れの軽減につながる

寝るときの姿勢も、腫れの程度に影響します。枕を少し重ねるなどして、頭を心臓より高い位置に保つようにしましょう。血液や体液が顔に溜まりにくくなり、むくみや腫れの軽減が期待できます。

背もたれ付きのクッションを使うのも、ひとつの方法です。

うつぶせ寝や横向き寝は、患部に直接圧力がかかり、腫れが悪化する場合があります。慣れるまでは少し窮屈に感じるかもしれませんが、仰向けで寝ることを心がけてください

術後1週間程度は、この寝方を続けることが望ましいです。ぐっすり眠れないと感じる方もいるかもしれませんが、回復のためと思って頑張りましょう。

寝返りを打ってしまっても、気づいたときに仰向けに戻せば大丈夫です。

洗顔や洗髪は医師の指示に従って慎重に

洗顔や洗髪の開始時期は、クリニックによって指示が異なります。一般的には術後当日は避け、翌日以降から慎重に行うよう指示されることが多いです。

洗髪は少し工夫が必要です。自宅で洗う場合は、下を向いて前かがみの姿勢で、できるだけ目元に水がかからないよう注意してください。

ドライヤーを使うときは、温風を長時間当てると血行が促進されて腫れが悪化する場合があります。特に術後3日間は注意が必要です。冷風か弱めの温風で、顔から十分に離れた位置から短時間で乾かすのがコツです。

徐々に通常の洗顔・洗髪に戻していきます。ただし、強い刺激は避け、優しく扱うことを意識しましょう。

清潔に保つことは大切ですが、無理をせず段階的に進めましょう。

刺激の強い食べ物や飲み物は避ける

食事内容も、ダウンタイム中の回復に影響します。辛い食べ物や熱すぎる食べ物は、血行を促進し、腫れや内出血が悪化する場合があるため避けましょう。以下の表を参考にしてみてください。

控えるべきもの理由
アルコール血管を拡張させ腫れが悪化しやすい
カフェイン血圧上昇につながりやすい
辛い食べ物血行促進で内出血リスクがある
塩分の多い食事むくみが強くなりやすい

特にアルコールは、最低1週間は控えてください。「少しくらいなら…」という気持ちもわかりますが、手術後の回復をスムーズに進めるためにも、我慢が必要です。

カフェインの過剰摂取も、血圧上昇につながります。コーヒーや紅茶が好きな方は、量を控えめにするか、ノンカフェインの飲み物に切り替えるといいでしょう。

塩分の多い食事は、体全体がむくみやすくなります。薄味を心がけ、野菜や果物を積極的に取り入れてください。

体に優しい食事を意識することで、回復がスムーズに進む傾向があります。

目を使いすぎる作業は控えめにする

長時間のスマホやパソコン作業、読書、テレビ視聴は、目の疲労につながり、患部に負担をかけます。特に術後1週間は、目を酷使する作業を最小限にしましょう

画面を見続けていると、まばたきの回数が自然と減ってしまいます。目が乾燥すると不快感が増すため、意識的にまばたきをするよう心がけてください。目薬を使用する場合は、医師に相談してから使いましょう。

仕事でパソコンを使わざるを得ない場合は、20分作業したら20秒間、約6メートル(20フィート)以上遠くを見る「20-20-20ルール」を取り入れるのも効果的です。

適度に目を休ませる時間を取ることで、回復を促す助けになります。「面倒だな」と感じるかもしれませんが、この機会に音楽を聴いたり、リラックスしたりする時間を楽しんでみてはどうでしょうか。

目を大切にすることが、美しい仕上がりへの近道です。

激しい運動や重いものを持たない

ランニング、筋トレ、ヨガなどの運動は、血圧が上昇し、腫れや内出血が悪化する場合があるため、術後1カ月間は控えるほうがいいでしょう。「体を動かしたい!」という気持ちはわかりますが、ここは我慢のしどころです。

重い荷物を持ったり、かがんだりする動作も、血圧上昇につながります。買い物の大荷物や小さなお子さんを抱っこするのも、できるだけ避けましょう。

以下は一般的な目安です。

  • 術後数日:安静を保ち、家でゆっくり過ごす
  • 術後1週間:軽い散歩程度なら可能(医師に確認してから)
  • 術後2週間:通勤や買い物など日常的な動作は無理なく行える
  • 術後1カ月以降:ジョギングや筋トレなど本格的な運動を徐々に再開できる(医師の許可を得てから)

完全な運動再開は、術後1カ月以降が目安です。焦らずゆっくりと、体を慣らしていきましょう。

外出時はサングラスやマスクを使ってカバー

腫れや内出血を隠すためには、サングラスやマスクが有効です。大きめのサングラスを選べば、目元全体を自然にカバーできます。

術後1週間程度は、外出を最小限にすることが理想的です。とはいえ、仕事や用事でどうしても外に出る必要がある方も多いでしょう。

その場合は、「花粉症で」「風邪気味で」といった理由でマスクをするのも、ひとつの方法です。近年はマスク着用が一般的になっているため、不自然に見えることは少ないはずです。

自然にカバーできるように工夫することで、ストレスを軽減して過ごせるでしょう。

定期的な診察・検診を必ず受ける

経過観察の診察スケジュールは、一般的に以下のような目安です。

  • 術後翌日:傷の状態確認
  • 術後1週間:腫れや内出血などの経過確認
  • 術後2週間前後:回復状況の確認
  • 術後1カ月:仕上がりの確認
  • 術後3カ月:最終的な経過観察

裏ハムラ法は下まぶたの裏側からの切開のため、一般的に溶ける糸を使用し抜糸は不要です。ただし、施術内容や使用する糸の種類によって異なる場合もあるため、医師に確認しましょう。

定期的な診察を受けることで、万が一のトラブルも早期に発見できます。安心して過ごすためにも必ず受診してください。

異常な腫れ、強い痛み、発熱、異常な分泌物などがある場合は、予定日を待たずにすぐ連絡しましょう。自己判断で様子を見ていると、状態が悪化するおそれがあります。

少しでも不安があれば、早めに医師に相談することで、精神的な安心感にもつながります。

以上、裏ハムラ法のダウンタイム中の過ごし方や注意点を9つ紹介しました。どれも難しいことではなく、少し意識するだけで実践できるものばかりです。

まとめ:ダウンタイムの不安を解消して理想の目元へ

まぶた手術を得意とする 形成外科Dr.簗(やな)

裏ハムラ法のダウンタイムについて、期間の目安から具体的な過ごし方まで詳しく解説してきました。

「本当に大丈夫かな…」という不安は、誰もが感じるものです。ダウンタイムには個人差がありますが、正しい知識を持ち、適切なケアを心がけることで、症状の軽減が期待できます。

ダウンタイムは理想の目元を手に入れるための通過点です。不安を和らげるために、以下の3つを意識するといいでしょう。

  • 焦らず回復を待つ心の余裕をもつ(腫れは時間の経過とともに引いていきます)
  • 小さな変化も医師に報告する習慣をつける(早期発見が安心につながります)
  • ダウンタイム後の自分を楽しみにする(ポジティブな気持ちが回復を後押しします)

手術を決断するまでには、たくさんの迷いがあったはずです。だからこそ、ダウンタイム中も焦らず、丁寧に自分の体と向き合ってください

少しでも不安や疑問を感じたら、遠慮なく担当医に相談しましょう。些細なことで、「こんなこと聞いていいのかな」と思う必要はありません。

ダウンタイムの先には、鏡を見るのが楽しくなる毎日が待っています。あなたが安心して手術に臨み、美しい仕上がりを実感できることを願っています。

形成外科Dr.やなの監修コメント

ダウンタイムの長さや症状の強さは、手術の精度によって大きく左右されます。まぶたは非常にデリケートな部位ですから、豊富な経験と専門的なトレーニングを受けた医師による施術が望ましいです。

患者さんからよく「どのくらい腫れますか?」と質問されますが、正直なところ個人差が大きく、一概には言えません。ただ、術後のケアを丁寧に行うことで、ダウンタイムを短縮できる可能性は高まるでしょう。

診察では、患者さんの疑問にしっかり向き合い、術後の不安を解消するためにも、事前に現実的な見通しをお伝えするよう心がけています。

治療費についても、透明性のある説明を行い、高額な自費治療を無理に勧めることはありません。まずはカウンセリングで、あなたの目元のお悩みをぜひご相談ください。

まぶた手術を得意とする形成外科Dr.簗(やな)由一郎

監修:簗 由一郎

形成外科専門医の簗(やな)由一郎です。眼瞼下垂などの「まぶたの手術」を専門に、埼玉・東京の医療機関で診療しています。20年以上の経験と技術で、自然で負担の少ない治療を心がけています。お悩みがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

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形成外科専門医Dr.やなが運営する、まぶた・目の下のたるみ・クマ・眼瞼下垂治療の専門WEBメディア。埼玉・東京・茨城の10院以上で、目の下のたるみ取り・クマ取り・眼瞼下垂手術を専門に保険適用で治療します。自費の場合も、なるべく負担のないように低価格で医療をご提供したいと思い、まぶたの悩み専門メディアを立ち上げました。