眼瞼下垂(がんけんかすい)でお悩みの方にとって、信頼できる名医選びは治療成功の鍵を握ります。特に埼玉、東京エリアでクリニックをお探しの方も多いのではないでしょうか。
まぶたの手術は、見た目だけでなく目の機能にも直結する繊細な施術です。「どのクリニックを選べばいいのか」「本当に信頼できる医師なのか」という不安を抱えている方は少なくありません。
近年、まぶたの手術が手軽に行われるようなり、それに伴いトラブルの相談も増えています。高額な手術料金や未熟な手術に対して、私自身疑問を感じています。私は形成外科・美容外科医である前に、患者さんに向き合う1人の医師として日々診療をしています。技術的な事だけでなく、費用的な事も含めて、患者さんのお役に立てればと思っています。
まぶたの治療を受ける際、「どこで受けるか」よりも「どの医師にお願いするか」が最も重要です。また、形成外科医の中でも、眼瞼下垂やまぶたの治療を専門にしている医師であることが理想です。
当記事では、形成外科専門医としての経験から、失敗しない眼瞼下垂手術の名医選びのための5つのチェックポイントをご紹介します。
も く じ
Toggleチェック1. 形成外科専門医資格の確認

眼瞼下垂手術を検討する際、最も重視すべきポイントは医師の専門性です。特に「形成外科専門医」の資格を持つ医師を選ぶことをおすすめします。
なぜ形成外科専門医が重要なのか?
形成外科専門医は、日本形成外科学会が認定する資格で、まぶたなどの繊細な部位の機能と美容両面を考慮した治療のスペシャリストです。この資格を取得するには、以下のような条件があります。
- 形成外科での5年以上の研修
- 一定数以上の手術実績
- 厳しい試験への合格
資格確認の方法
では、どうやって資格の確認をするかですが、以下、3つの方法があります。
- クリニックのウェブサイトの医師紹介ページで確認
- 日本形成外科学会の専門医検索システムでチェック
- カウンセリング時に直接質問する
ちなみに埼玉エリアでは形成外科専門医が在籍するクリニックは限られているため、事前調査が重要です。
チェック2. 眼瞼下垂手術の症例数と実績

名医を見極める第二のポイントは、その医師の眼瞼下垂手術の経験値です。
チェックすべき実績ポイント
ポイントとしては、以下4点で、2つ以上当てはまることを目安にしてください。
- 年間症例数:
年間100例以上の眼瞼下垂手術を行っている医師は経験豊富と言えます - 施術歴:
眼瞼下垂治療に特化して5年以上の実績がある - 症例写真:
ビフォーアフター写真が豊富に公開されている - 患者の声:
実際の治療を受けた方の体験談
実績確認のコツ
そうはいっても、医師によって症例を公開していない人も多く、一概にわかりづらいものではあります。ただし、確実なのは、客観性のある実績を多く公開している医師は、腕に自信があるであろうこと。自信のない医師は、まず公開しません。
以上をふまえて、クリニックのウェブサイトやSNSで症例写真を確認する際は、以下の点に注目しましょう。
- 同じような症状の方の事例があるか
- 術後の経過(1週間後、1ヶ月後、半年後など)が公開されているか
- 自然な仕上がりになっているか
- 複数の角度からの写真があるか
埼玉や東京でクリニックを選ぶ際も、まずはこの症例数と実績で絞り込むことをおすすめします。
チェック3. カウンセリングでの見極めポイント

実際にクリニックを訪れてカウンセリングを受ける際のチェックポイントをご紹介します。これは眼瞼下垂手術の名医を選ぶ上で非常に重要なステップです。
カウンセリングでチェックすべき5つのポイント
多くの医師は、自身の健康管理もままならないほど、忙しい身です。しかし、患者さんに向き合う1人の医師として診療をしている志ある人ならば、以下のチェックポイントで落第することはないでしょう。
- 丁寧な診察と説明:
- 医師自身が十分な時間をかけて診察しているか
- 眼瞼下垂の種類(先天性/加齢性)や程度を説明してくれるか
- あなたの目の状態に合わせたオーダーメイドの治療法を提案してくれるか
- 手術方法の詳細説明:
- 切開法か非切開法か、あなたに適した方法を説明してくれるか
- 手術のメリット・デメリットを包み隠さず伝えてくれるか
- 実際の手術時間や麻酔方法について詳しく説明があるか
- 術後経過と注意点:
- 回復期間や腫れの程度について具体的な説明があるか
- 術後のケア方法を詳しく教えてくれるか
- 万が一の際のアフターフォロー体制が整っているか
- 保険適用の可能性:
- 機能的な問題として保険適用できる可能性を検討してくれるか
- 保険診療と自費診療の違いを明確に説明してくれるか
- 押し売りがない:
- 必要のない追加施術を勧めてこないか
- 「今日だけの特別価格」などと急かさないか
- あなたの決断を尊重し、十分な検討時間を与えてくれるか
良質なクリニックでは、初回カウンセリングで「必ず契約してください」といった圧力をかけることはありません。複数のクリニックを比較検討することをおすすめします。
チェック4. 避けるべきクリニックの特徴

眼瞼下垂手術を提供するクリニックの中には、残念ながら避けるべき特徴を持つところも存在します。以下のような特徴が見られる場合は注意が必要です。
警戒すべき7つの特徴
以下に当てはまる場合は、容易に判断しないようにしてください。まぶたの手術は、外見にかなり影響します。取り返しのつかないケースもあります。「誰に任せるか」は、くれぐれも慎重に判断されることをおすすめします。
- 極端な低価格を謳っている:
- 適切な治療には適正な費用がかかります
- あまりに安価な施術は、技術や設備、アフターケアが不十分な可能性が高い
- 術前・術後の写真が少ない:
- 症例写真が少ない、または全く公開していない
- 写真の角度や明るさが統一されていない(比較が難しい)
- 医師の経歴や資格が不明確:
- 医師のプロフィールや経歴が詳しく公開されていない
- 形成外科専門医などの資格が明記されていない
- カウンセリングが看護師や受付のみ:
- 医師本人との対話がない
- 質問に対して具体的な回答が得られない
- リスクや副作用の説明が不十分:
- 「100%安全」「痛みゼロ」など現実的でない説明
- 合併症や術後経過について具体的な説明がない
- 施術までの待機期間が極端に短い:
- 当日施術を強く勧めてくる
- 十分な検討時間を与えない
- SNSやレビューでの評判が悪い:
- 患者の声や口コミをチェック
- 同じような否定的な意見が複数ある場合は注意
特に埼玉や東京などの都市部では選択肢が多いため、これらの特徴を持つクリニックは避け、より信頼できる医療機関を選びましょう。
チェック5. 料金体系の透明性

眼瞼下垂手術を検討する上で、料金の透明性は非常に重要です。信頼できるクリニックは、明確で分かりやすい料金体系を提示しています。また、保険適用できる治療は保険で行い、無理に自費診療を勧めることはしません。
料金に関するチェックポイント
納得して治療を進めていくためにも、以下をチェックしてください。
- 明確な料金表示:
- ウェブサイトに料金が明記されている
- 追加費用の可能性についても事前説明がある
- 保険診療と自費診療の区別:
- 機能的な眼瞼下垂は保険適用の可能性があることを説明
- 保険診療と自費診療の違いを明確に説明
- 見積もりの提示:
- カウンセリング後に詳細な見積もりを提示してくれる
- 項目ごとの費用が明記されている
- 追加費用の有無:
- 再診料やアフターケアの費用が含まれているか
- 万が一の修正手術が必要になった場合の費用方針
- 支払い方法の柔軟性:
- 分割払いやクレジットカード払いなどの選択肢がある
- 医療ローンの案内がある場合は金利なども確認
眼瞼下垂手術の費用相場は、保険適用の場合は自己負担3〜5万円程度、自費診療の場合は片側10〜25万円程度が一般的です。あまりに安すぎる、または高すぎる場合は、その理由を詳しく確認することをおすすめします。
まとめ

ここまで眼瞼下垂手術の名医を選ぶための5つのチェックポイントをご紹介してきました。最後に、埼玉・東京エリアで眼瞼下垂治療を検討する際のアドバイスをまとめます。
「どこで治療を受けるか」ではなく「誰に治療してもらうか」が最も重要です。特に眼瞼下垂やまぶたの治療を専門としている形成外科医を選ぶことが、満足のいく結果につながります。
失敗しない医師選びの最終チェックリスト
- 形成外科専門医の資格を持っている
- 眼瞼下垂手術の症例が豊富
- 丁寧なカウンセリングを行っている
- 料金体系が明確
- 術後のフォロー体制が整っている
眼瞼下垂は、見た目の問題だけでなく、視野狭窄や頭痛など生活の質に影響する症状です。適切な治療で、お悩みを解消し、より自分らしく明るい毎日を取り戻してください。
私は形成外科・美容外科医である前に、患者さんに向き合う1人の医師として、皆さんの目元のお悩み解決をサポートしています。技術的なことだけでなく、費用面も含めて患者さんのお役に立てるよう心がけていますので、どうぞお気軽にご相談ください。