「下まぶたのたるみが気になる」「目の下のふくらみが目立つ」「疲れた印象に見られる」
―こうした悩みを抱える方は年々増加しています。下まぶたのたるみは年齢とともに誰にでも起こり得る自然な変化ですが、見た目の印象を大きく左右するため、改善を希望される方も多いのが実情です。
Dr.やなは形成外科専門医として年間100件以上のまぶた手術を行っていますが、「下まぶたのたるみ取り」と一言で言っても、その原因や状態は人それぞれ、年齢によっても大きく異なります。そのため、全ての方に同じたるみ取り法が効果的というわけではありません。
適切なたるみ取り法を選ぶためには、まず自分のたるみのタイプを知り、年齢や肌質に合った方法を選択することが大切です。無理な美容整形ではなく、ご自身の状態に合った適切な下まぶたのたるみ取り治療を選んでいただくための情報をお届けします。
も く じ
Toggle下まぶたのたるみの3つのタイプ|あなたのたるみはどれ?

下まぶたのたるみには、主に3つのタイプがあります。適切なたるみ取り法を選ぶためには、まず自分のたるみのタイプを知ることが重要です。
脂肪性のたるみ(眼窩脂肪の膨隆)
特徴:
- 下まぶたに「ふくらみ」や「袋」のようなものができる
- 朝起きた時に特に目立ちやすい
- 上を向くと目立たなくなることがある
- 若い年代から見られることも
原因:
目の周りには眼窩脂肪という脂肪組織があり、これを支える眼窩隔膜という膜が加齢や遺伝的要因で弱くなると、脂肪が前方に突出して「膨らみ」として見えるようになります。
2. 皮膚性のたるみ
特徴:
- 皮膚がたるんで下方にたわむ
- 表面にしわができやすい
- 笑うとより目立つことが多い
- 40代以降に多く見られる
原因:
年齢とともに皮膚のコラーゲンやエラスチンが減少し、皮膚の弾力性が低下することで生じます。紫外線ダメージや喫煙、睡眠不足などの生活習慣も影響します。
3. 筋肉性のたるみ(中間脂肪層の下垂)
特徴:
- 下まぶたから頬にかけて全体的に下がった印象
- 涙袋(目の下の溝)が深くなる
- 頬との境界が不明瞭になる
- 40〜50代以降に多く見られる
原因:
下まぶたの筋肉(眼輪筋)の緊張低下や、中間脂肪層と呼ばれる層の下垂により生じます。加齢による組織の衰えが主な原因です。
多くの場合、これらのタイプが複合的に現れるため、下まぶたのたるみ取りも複数のアプローチを組み合わせることが効果的です。
下まぶたのたるみ取り5つの方法

たるみの程度や原因によって、適切なたるみ取り法は異なります。ここでは、効果的な5つの方法のそれぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。
1. 下眼瞼脱脂術(脂肪除去)
まつ毛のすぐ下の皮膚を切開し、余分な脂肪の除去・再配置や余剰皮膚の切除を行う手術法です。最も確実な下まぶたのたるみ取り法と言えます。

効果的なたるみのタイプ:
- 脂肪性のたるみ(中〜重度)
- 皮膚性のたるみ(中〜重度)
- 複合的なたるみ
メリット:
- 効果が長期的(5〜10年以上持続することも)
- たるみの程度が強い場合でも対応可能
- 脂肪と皮膚の両方に同時にアプローチできる
- 一度の手術で大きな改善が期待できる
デメリット:
- 回復期間が比較的長い(7〜14日程度)
- 傷跡が残る可能性(通常はまつ毛の生え際に隠れる)
- 腫れや内出血が目立ちやすい
- 下眼瞼外反などの合併症リスクがある
費用目安: 15〜30万円(両目)
回復期間: 1〜2週間(腫れや内出血が落ち着くまで)
2. 経結膜的脱脂術(裏側からのアプローチ)
下まぶたの裏側(結膜側)から切開し、余分な脂肪を除去する手術法です。外からは傷が見えないのが特徴です。
効果的なたるみのタイプ:
- 脂肪性のたるみ(軽〜中度)
- 皮膚のたるみが少ない方に適している
メリット:
- 外から見える傷跡がない
- 回復期間が比較的短い(5〜10日程度)
- 下眼瞼外反などの合併症リスクが低い
- 若い方の下まぶたのたるみ取りに適している
デメリット:
- 皮膚のたるみには対応できない
- 重度の脂肪膨隆には不向き
- 脂肪の取りすぎによるくぼみのリスク
費用目安: 10〜20万円(両目)
回復期間: 5〜10日
3. ヒアルロン酸注入
下まぶたの凹みや涙袋に、ヒアルロン酸を注入して凹凸を改善する非手術的たるみ取り法です。
効果的なたるみのタイプ:
- 涙袋(ティアトラフ)の深い溝
- 軽度の皮膚たるみ
- 脂肪の少ない方のくぼみ
メリット:
- ダウンタイムがほとんどない(0〜2日程度)
- 手術に比べて低侵襲
- 効果をすぐに実感できる
- 不満があれば溶解剤で元に戻せる
デメリット:
- 効果が一時的(6ヶ月〜1年程度)
- 脂肪性のたるみには効果が限定的
- むくみやしこりができる可能性
- 血管塞栓などの合併症リスク(稀だが重篤)
費用目安: 5〜10万円/回
回復期間: 0〜2日(軽い赤みや腫れが引くまで)
4. レーザー・高周波治療
レーザーや高周波エネルギーを用いて、下まぶたの皮膚や皮下組織を引き締める非手術的たるみ取り法です。サーマクール、ウルセラ、フラクショナルレーザーなどがあります。
効果的なたるみのタイプ:
- 軽度の皮膚たるみ
- 予防的な引き締め
- 他の治療との併用に適している
メリット:
- ダウンタイムが比較的少ない(1〜5日程度)
- 定期的な施術で効果を維持できる
- 皮膚の質感も改善する効果がある
- 若い方の予防的なたるみ取りに適している
デメリット:
- 効果の発現に時間がかかる(1〜3ヶ月)
- 複数回の施術が必要なことが多い
- 中〜重度のたるみには効果が限定的
- 効果には個人差がある
費用目安:
- 高周波治療(サーマクール、ウルセラなど):1回 5〜15万円
- フラクショナルレーザー:1回 3〜8万円
回復期間: 治療法によって異なる(0〜5日程度)
5. スレッドリフト
特殊な糸を下まぶたや頬の皮下に挿入し、組織を持ち上げる非手術的たるみ取り法です。
効果的なたるみのタイプ:
- 軽度〜中度の皮膚たるみ
- 下まぶたから頬にかけての連続的なたるみ
メリット:
- 回復期間が短い(3〜5日程度)
- 局所麻酔で施術可能
- 効果をすぐに実感できる
- 手術に比べて低侵襲
デメリット:
- 効果が一時的(1〜2年程度)
- 脂肪性のたるみには効果が限定的
- 違和感や糸の露出などのトラブルのリスク
- 複数回の施術が必要なことも
費用目安: 8〜15万円
回復期間: 3〜5日(腫れや内出血が引くまで)
年代別|下まぶたのたるみ取りおすすめの方法

年齢によって下まぶたのたるみの原因や状態は異なるため、年代に合わせたたるみ取り法の選択が重要です。
20〜30代:予防と早期対策
たるみの特徴:
- 主に脂肪性のたるみが中心
- 遺伝的要因が強い場合が多い
- 疲労やアレルギーによる一時的な症状の場合も
おすすめのたるみ取り法
- 非手術的アプローチを優先
- ヒアルロン酸注入:涙袋の溝が目立つ場合
- レーザー治療:皮膚の引き締めと予防に
- 軽度の脂肪性たるみには
- 経結膜的脱脂術:外からは傷が見えず、若い方に適している
Dr.やなからの具体的なアドバイス
- まずは生活習慣の改善から(十分な睡眠、水分摂取、塩分制限)
- アイクリームなどでの保湿ケアを習慣化
- 目元専用の日焼け止めで紫外線対策を徹底
- コンタクトレンズの長時間使用を避ける
- 過剰なたるみ取り治療は将来的なリスクにつながる可能性があるため、最小限に
40代:複合的なアプローチ
たるみの特徴:
- 脂肪性と皮膚性のたるみが混在
- コラーゲンの減少による皮膚の弾力低下
- 目の下の溝(ティアトラフ)が目立ち始める
おすすめのたるみ取り法
- 中度の複合たるみには
- 下眼瞼切開法:脂肪と皮膚の両方に対応できる
- 経結膜的脱脂術+ヒアルロン酸注入:傷跡を残さず複合的に対応
- 軽度〜中度のたるみには
- ヒアルロン酸注入+レーザー治療:低侵襲で複合的に対応
- スレッドリフト:特に頬との境界が気になる場合
Dr.やなからの具体的なアドバイス
- コラーゲン生成を促進する栄養素(ビタミンC、プロテイン)の摂取
- レチノール配合の目元クリームの使用検討
- 目元マッサージで血行促進
- たるみの程度に応じて手術と非手術の選択を検討
- 過剰な脂肪除去は将来的なくぼみのリスクがあるため注意
50代以上:根本的な改善
たるみの特徴:
- 皮膚性と筋肉性のたるみが顕著
- 組織全体の下垂
- 中間脂肪層の下垂による溝の深化
- 頬との境界が曖昧になる
おすすめのたるみ取り法
- 中〜重度のたるみには
- 下眼瞼切開法:最も確実な効果が期待できる
- ハムラ法(中間脂肪層の再配置):深い溝の改善に効果的
- 手術が難しい場合の選択肢
- ヒアルロン酸注入+スレッドリフト:低侵襲で複合的に対応
- 高周波治療(サーマクール、ウルセラ):皮膚と筋膜の引き締めに
Dr.やなからの具体的なアドバイス
- 目元だけでなく、頬や中顔面全体のリフトアップを考慮
- 手術的アプローチが最も長期的な効果が期待できる
- 基礎疾患(高血圧、糖尿病など)がある場合は医師に相談
- 総合的な若返り効果を考えた治療計画を立てる
- 術後のケアと定期的なメンテナンスが重要
下まぶたのたるみ取り|医師選びのポイント

下まぶたのたるみ取りは、医師の技術と経験によって結果が大きく左右されます。以下のポイントを参考に、信頼できる医師を選びましょう。
専門性の確認
下まぶたのたるみ取りを検討する際、医師の専門性は最も重要な要素です。形成外科専門医または眼科専門医の資格を持っているかどうかは、特に手術的治療を検討する場合には必須条件です。
また、下まぶたのたるみ取り治療の経験と症例数も重要で、年間50例以上の症例数がある医師であれば理想的と言えます。さらに、学会発表や論文実績があれば、その医師の学術的な専門性を示す証となり、最新の治療法や技術に精通している可能性が高いでしょう。
症例写真のチェック
クリニックのウェブサイトやカウンセリング時に、多様な症例写真が公開されているかを確認しましょう。特に自分と似た症例があれば、治療後のイメージがつかみやすくなります。また、術後6ヶ月や1年後などの長期的な経過写真があれば、その医師が治療の持続性にも責任を持っている証拠となり、より信頼できるでしょう。症例写真を見る際は、自然な仕上がりの症例が多いかどうかもチェックし、不自然な修正がされていないか注意深く見ることが大切です。
カウンセリングの質
医師が丁寧な診察と説明を行い、あなたのたるみのタイプや原因を詳しく説明してくれるかどうかをよく観察しましょう。また、一つの方法だけを勧めるのではなく、あなたの状態に合わせた複数の治療選択肢を提示してくれる医師が理想的です。さらに、リスクや限界についても包み隠さず説明し、デメリットや起こりうる合併症についても正直に伝えてくれるかどうかも重要です。過度な施術を勧めず、あなたに必要最小限の治療を提案してくれる医師を選ぶことで、無駄な費用や過剰な介入を避けることができます。
クリニックの体制
術後のフォローアップ体制が整っているか、アフターケアが充実しているかどうかは治療後の安心につながります。また、万が一のトラブル時にすぐに対応できる体制があるかどうかも重要な点です。料金についても、追加費用の有無や、場合によっては保険適用の可能性についても明確な説明があるかどうかを確認しておくことで、後々の不安や不満を防ぐことができます。
Dr.やなは形成外科専門医として、「無理な美容整形ではなく、低価格・保険適用で本当に必要な治療を選んでいただく」ことを理念としています。下まぶたのたるみ取り治療においても、患者さん一人ひとりの状態に合わせた最適な治療法をご提案するよう心がけています。
下まぶたのたるみ取り|術前に知っておくべきこと

もし、下まぶたのたるみ取りの手術を前向きに検討されているなら、以下について、知っておきましょう。
結果に対する現実的な期待値
どんなたるみ取り法にも限界があります。下まぶたのたるみは完全に消すというよりも、「改善する」という考え方が大切です。特に非手術的な方法では、劇的な変化を期待するのではなく、自然な改善を目指すことをおすすめします。
回復期間の確保
手術的たるみ取りの場合、社会復帰までに1〜2週間の休養期間が必要です。重要なイベントの直前に治療を受けることは避け、十分な回復期間を確保しましょう。
治療の繰り返しの可能性
非手術的なたるみ取り法は、効果を維持するために定期的な施術が必要な場合があります。長期的なコストも考慮して治療法を選びましょう。
生活習慣の改善の重要性
どんなたるみ取り法も、生活習慣の改善なしでは効果が限定的または一時的になりがちです。十分な睡眠、紫外線対策、禁煙、適切な保湿ケアなど、基本的なケアを継続することが重要です。
下まぶたのたるみ取りQ&A|よくある質問と回答

ご参考までに、実際の現場で私がよくいただく質問について、回答しておきますね。
Q1: 下まぶたのたるみ取りは保険適用になりますか?
A: 下まぶたのたるみ取り手術は、基本的に自費診療となります。下まぶたではなく、上まぶたの皮膚が過剰に垂れ下がり、視野に影響がある場合(眼瞼下垂)など、機能的な問題がある場合は、保険適用となる可能性があります。
Q2: どの年齢から下まぶたのたるみ取りを始めるべきですか?
A: 決まった年齢はありません。たるみの程度や症状の影響、ご本人の希望によって異なります。予防的なケアは20代から始めることもありますが、侵襲的な手術は通常40代以降に検討されることが多いです。
Q3: 手術的治療と非手術的治療、どちらがおすすめですか?
A: たるみのタイプと程度によります。軽度のたるみや若い年代では非手術的な方法から始めることをおすすめします。中〜重度のたるみや、複合的な問題がある場合は、手術的たるみ取りの方が確実な効果が期待できます。
Q4: 下まぶたのたるみ取りの効果はどのくらい続きますか?
A: 治療法によって大きく異なります。
- 手術的たるみ取り:5〜10年以上
- ヒアルロン酸注入:6ヶ月〜1年
- レーザー・高周波治療:1〜2年
- スレッドリフト:1〜2年
Q5: 失敗や合併症のリスクはありますか?
A: すべての治療にはリスクがあります。手術では、腫れ、内出血、感染、瘢痕形成、まぶたの引きつれ、下眼瞼外反などのリスクがあります。非手術的治療でも、一時的な腫れや内出血、不均一な仕上がりなどの可能性があります。適切な医師選びと事前の十分な説明・同意が重要です。
Q6: 下まぶたのたるみ取りと目の下のクマ治療は同じですか?
A: 完全に同じではありませんが、重なる部分もあります。目の下のクマには色素沈着型、血管透過型、陰影型があり、それぞれ対処法が異なります。下まぶたのたるみがクマの原因になっている場合(陰影型)は、たるみ取りでクマも改善することがあります。
まとめ|あなたに合った下まぶたのたるみ取り法を見つけるために

下まぶたのたるみ改善には様々な方法がありますが、最も重要なのは、自分のたるみのタイプと程度を正しく理解し、年齢や希望に合った適切な治療法を選ぶことです。
- 20〜30代:非手術的アプローチを優先し、予防と早期対策を
- 40代:複合的なアプローチで、脂肪と皮膚の両方に対応
- 50代以上:根本的な改善を目指す手術的アプローチも検討
Dr.やなの監修コメント
どのたるみ取り法を選ぶにしても、信頼できる専門医との相談が不可欠です。無理な美容整形ではなく、ご自身の状態に合った適切な治療を選ぶことが、満足度の高い結果につながります。
私は埼玉・東京・千葉の11院で下まぶたのたるみ取り手術を担当していますが、どこで治療を受けるかよりも、「どのような治療を選ぶか」「誰に施術してもらうか」がより重要だと考えています。まずは形成外科専門医に相談し、ご自身に最適な選択をしてください。